青春とアート

最近の大人買い。「響け!ユーフォニアム」という、高校の吹奏楽部を舞台にした京アニ作品です。

若者よ、自覚ないかもだけど君たちは輝いてるよ、というような演出が京アニは得意です。京アニはよくキラキラした光の効果を映像に乗せるのだけれど、その光はキャラ本人たちではなく、彼らを見守る大人(や視聴者)にとって眩しいのです。1期オープニングでの、音楽室をカメラが回り込むカットはそんな京アニの技術力と執念の結晶です。

吹奏楽の全国大会を目指し部員たちが懸命に努力する、という青春ストーリーなのだけれど、一方で、力のある部員はそれとは全然違うものを見ている、という面もちゃんと描かれています。1人浮いているけれど一番才能のある子がソロを吹く時、指揮者とその瞬間だけは全てが通じ合います。その他の輝いているはずの子たちはモブになってしまうのです。最早それは青春でも平等でも仲間でも絆でもなく、そこにあるのはアートと愛だけです。

そういう二重構造が物凄く魅力的だし、京アニは深夜アニメの枠で勝手に映画を作っているようなところがあります。脚本も演出もCGもなにもかも素晴らしいのだけれど、特に、今は亡き総作画監督池田晶子さんによる技術と愛情と狂気が全て盛り込まれた作画には心打たれます。