注射

映画「X-MEN」の超能力者の描写は凄い、という話を先日書きましたが、その続き。

「X-MEN:フューチャー&パスト」では、一番人格者で最強の超能力者が、若い頃自分の能力を麻痺させる注射を打っていた、というエピソードが出てきます。しかし他人を助けるには能力が必要なので注射を諦めるシーンは本当に胸に迫るものがあります。ただそういうシーンだけだと内省的になり過ぎるので戦闘シーンではCG全部乗せみたいなことをやるのが、監督であるブライアン・シンガーのバランス感覚です。

ですが、彼に対しては「CG偏重であまり分かっていない監督だ」という評価も多いことを最近知って驚きました。つまり注射のシーンが概ねスルーされているのです。人は時として注射を打ちたくなることがリサーチの結果分かったのでそういう場面を入れた、というだけのドラマや映画と、実際に注射を打ちたい人が作った作品は僕にとっては全く違います。極論すればただ主人公が歩いているだけでも、シンガー(やそちら側の人)が撮ったものは大体分かります。だからこそ、その違いが多くの人には見えないことが分からなかったのです笑。

シンガーはそんなに天才なのに、というか天才であるが故に、社会人としては物凄く問題の多い人のようです。「ボヘミアン・ラプソディ」は彼の監督作品ですが途中で降板させられています。そういう人だからこそ注射のシーンが撮れる訳なので、当然ながら、言うまでもなく、彼に助言なんてできません。敢えて言えばそのまま頑張ってと思うだけです。