青春とアート

最近の大人買い。「響け!ユーフォニアム」という、高校の吹奏楽部を舞台にした京アニ作品です。

若者よ、自覚ないかもだけど君たちは輝いてるよ、というような演出が京アニは得意です。京アニはよくキラキラした光の効果を映像に乗せるのだけれど、その光はキャラ本人たちではなく、彼らを見守る大人(や視聴者)にとって眩しいのです。1期オープニングでの、音楽室をカメラが回り込むカットはそんな京アニの技術力と執念の結晶です。

吹奏楽の全国大会を目指し部員たちが懸命に努力する、という青春ストーリーなのだけれど、一方で、力のある部員はそれとは全然違うものを見ている、という面もちゃんと描かれています。1人浮いているけれど一番才能のある子がソロを吹く時、指揮者とその瞬間だけは全てが通じ合います。その他の輝いているはずの子たちはモブになってしまうのです。最早それは青春でも平等でも仲間でも絆でもなく、そこにあるのはアートと愛だけです。

そういう二重構造が物凄く魅力的だし、京アニは深夜アニメの枠で勝手に映画を作っているようなところがあります。脚本も演出もCGもなにもかも素晴らしいのだけれど、特に、今は亡き総作画監督池田晶子さんによる技術と愛情と狂気が全て盛り込まれた作画には心打たれます。

経費

メンサ(という高IQ団体)の会員資格が年末で切れる方は更新を、という案内が来ました。会費は任意の年数分払えて、同時に値段の違う2種類の会員証のいずれかを申し込めます。手続きはただ振り込むだけ。振り込む金額により年数と会員証の組み合わせは一意になるからです。

メンサといってもどの程度頭が切れるのか分かりにくいと思うのですが、少なくとも振り込めと言われてこういうシステムなのだと理解できない会員はいないと思います。一般社会でこのシステムを運用するのはなんだかんだ難しいような。

僕は幽霊会員ですが資格は更新する予定です。このサイト等のプロフィールに「メンサ会員、Helliq会員、好きなアイドルは欅坂46」と書きたいからです(「Helliq」はメンサより入会条件が厳しい高IQ団体)。僕はこのブログも推敲の際1文字単位で削るのですが、そのような価値観に於いては「元」が入ってしまうのはダメなので、それを避ける費用として会費は払います笑。

講演の題材


Holojector with MR(画像クリックで再生ページへ)

先日お知らせしました講演、結構お申し込み頂いているようでありがとうございます。当日はVIDEWEBさんと一緒に作らせて頂いた上記PVを題材にCG技術と仕事のアレコレを喋ります。実際の仕事作品を題材にできるのは珍しいと思います。クライアントのNEXTSCAPE様をはじめ関係各位に感謝します。

ところで、関係者への共有用に喋ることは一応原稿化しました。で、1人でリハをやってみたのですが、僕の場合原稿を読むとみるみる元気がなくなることが判明したので笑、結局要点は踏まえつつもアドリブで喋ると思います。

というかそういう性格なら事前に原稿も作らなさそうなのですが、これを作っているのが長年かけて自分の中に育成してきたマネージャー人格です。そして勿論原稿はあったほうが良いので、そこは自分を褒めることにします笑。

(追記)本イベントは無事終了しました。ご来場頂いた皆様、ありがとうございました!

温かい建物

ブライアン・シンガー(やそちら側の人)が撮ったものはほんの断片でも大体分かる、と先日書きましたが、その続き。

これは別に、意識的に判定しようとしている訳ではありません。ただ氷点下の寒い道を歩いていたら突然暖房の効いた温かい建物に入ったみたいなことで、それに気づかないのは不可能です。

これだけ明白な違いがあると、結局世界がシンガー側と非シンガー側に分かれて見えることになります。そして残念なのは、世界の大部分が非シンガー側であるということです。自分にとって居心地が良いのはシンガー側の世界なので、逆に言えば非シンガー側の大部分には馴染みません。この「大部分」には、人は人に会いたいものだといった、人生の基本条件みたいなことも含まれます。

そういえば野球選手のイチローは「古畑任三郎」を繰り返し観ていて全エピソードを暗記している、と聞いたことがあります。ただストーリーを追いたいだけならそんな環境ビデオみたいな見方はしません。恐らく彼にとってミステリィは癒やしで、「温かい建物」側なのだと思います。

注射

映画「X-MEN」の超能力者の描写は凄い、という話を先日書きましたが、その続き。

「X-MEN:フューチャー&パスト」では、一番人格者で最強の超能力者が、若い頃自分の能力を麻痺させる注射を打っていた、というエピソードが出てきます。しかし他人を助けるには能力が必要なので注射を諦めるシーンは本当に胸に迫るものがあります。ただそういうシーンだけだと内省的になり過ぎるので戦闘シーンではCG全部乗せみたいなことをやるのが、監督であるブライアン・シンガーのバランス感覚です。

ですが、彼に対しては「CG偏重であまり分かっていない監督だ」という評価も多いことを最近知って驚きました。つまり注射のシーンが概ねスルーされているのです。人は時として注射を打ちたくなることがリサーチの結果分かったのでそういう場面を入れた、というだけのドラマや映画と、実際に注射を打ちたい人が作った作品は僕にとっては全く違います。極論すればただ主人公が歩いているだけでも、シンガー(やそちら側の人)が撮ったものは大体分かります。だからこそ、その違いが多くの人には見えないことが分からなかったのです笑。

シンガーはそんなに天才なのに、というか天才であるが故に、社会人としては物凄く問題の多い人のようです。「ボヘミアン・ラプソディ」は彼の監督作品ですが途中で降板させられています。そういう人だからこそ注射のシーンが撮れる訳なので、当然ながら、言うまでもなく、彼に助言なんてできません。敢えて言えばそのまま頑張ってと思うだけです。